航空機エンジニア KOH’s Room

航空機エンジニアが飛行機のことや思ったことなどを書いていくブログです。

前提・仮定の妥当性について

飛行機の設計において全てを試験で証明することは不可能で、解析による証明は必須です。

ただ、いくら解析ツールが発展したとしても、その結果を簡単に信用することはできません。

なぜなら解析とは何らかの前提や仮定の下に導かれる結果であり、その前提・仮定が妥当でなければ、その結果もまた妥当な結果とはいえないからです。

そのため、解析結果は試験結果との整合性を確認し、その前提・仮定の妥当性を検証した上で用いられます。

 

 

話は変わりますが、今、世の中が新型コロナによって大いに揺れています。

感染拡大防止のために、世界各地でロックダウンや外出制限がなされ、人・モノの動きが止まっています。

人々は最低限の用事を除いて家から出ず、イベントやエンターテイメントはほぼ中止。

飲食店や小売店はお客さんの減少で経営状況が悪化し、航空会社も飛行機に乗る人がいないので、大赤字です。

 

まだまだ終息の気配も見えず、いつまで続くのか、持ちこたえられるのか、先行きが見えず不安な日々が続いています。

 

今日見ていた番組では、小売店は今日明日の売り上げで来週分の仕入れをしているようで、首が回らなくなるのも時間の問題のように見えました。

 

これまで特に疑問を持つこともなく、この資本主義社会の中で生きてきましたが、資本主義社会では、人々は消費し続けるという大前提の下に色々なものが設計されていたということを改めて認識しました。

 

そしてその前提の妥当性は、今回のようなケースでは成り立たないということを強く感じています。

 

ではどういう前提の下に設計すればよいのか。

今回のコロナショックを踏まえ、それを考えていかなければいけないと思っています。